ダンスセラピーとは
 ここでは、チーム気生根が考えるダンスセラピーについてご説明いたします。
ダンスセラピーとは ― チーム気生根のダンスセラピー
photo ダンスセラピー(ダンス・ムーヴメント・セラピー)は、踊ることや身体の動きで、心と体を調和させながら、元来その人があるべき健康な状態へと導いていく療法です。

チーム気生根のダンスセラピーは、安全で安心できる環境の中で、ジャンルを問わないダンスの技法と当たり前な日常の動きを使用し、共に動いていきます。
相手を自分と同様に尊重し、人の持つ六感(例えば光と影・身体リズム・ぬくもり・直感も含める)を動きの中で共に楽しみ、自分を見つめ、他人を知ります。
そして、今の自分を肯定できる時間を作り出すことを目指しています。
セラピーとは?
治療や治療術のことです。
医学を用いれば医療法で、心理学を用いれば心理療法、薬学なら薬事療法、芸術なら芸術療法です。
言葉でとらえるのなら、芸術の中のダンスを用いる治療法がダンス療法(ダンスセラピー)で、芸術療法(アートセラピー)の中に位置しています。
セラピーにダンスや動きを用いる理由
photo 言語が人間のコミュニケーションの上で重要であることは言うまでもありません。
しかし、言語が違えば学びは必要です。
また、言語では意図して、心と裏腹なことを言えます。
さらに、言語化できない深い思いに、もどかしさを感じた経験を持つ方も多いでしょう。

複雑な社会の中では、本当の気持ちとは別に、人は環境や状況に応じた言葉を選ぶ能力を持っています。
自分が「嫌だ」と言いたい気持ちでも、「はい」と言わなければ、痛みを伴う罰が待っている環境下では、ほとんどの人が「はい」と答えるでしょう。
発せられた心と違う言葉は、気が付かないうちに心身にストレスを与えていきます。

しかし、その人が健康ならば、もともと心と一体の身体は、心のままに反応します。
嫌なことに「はい」と答えても、顔は青ざめているかもしれないし、こぶしを握って震えを我慢し、息を詰めているかもしれません。
悲しくて涙を流したいのに、勝手に笑顔になってしまうのならば、心と体が乖離した病的な状態です。

こうした自然な体の反応は、民族を超えて人間が持つ特性なのです。
言葉が解らない国の民族舞踊で「喜びの踊り」を見たら、だれもが「怒りの踊り」だとは思わないでしょう。
ダンスや動きは、人間が持つ普遍的な感情を表出・受容することに優れています。
この特徴を、コミュニケーション(他を知り、自分も知る)に生かす方法が、ダンスセラピーといえます。

ダンスセラピストは、様々なジャンルのダンスの動きを取り入れますが、人を見て、その人なりの動きを療法に活用していける専門職です。
ですから、ダンスセラピーは運動が苦手な方でも、難しいことはありません。

大きく鼻から呼吸を吸ってみてください。
鼻の穴は少し開き、胸は吸気で大きくなり、さらに吸えば骨盤と横隔膜の間が広くなり、脊柱も動きます。
呼吸一つも、私たちは動きととらえているのです。
そして、はじめは動きがなくても、心が先に動き、徐々に体への反応として現れるのを見逃しません。
歴史から見たダンスセラピー ― セラピストの教育 ―
祈ることや願うことで踊るのは、太古の昔から行われてきたことです。
それが、セラピーとして認識されてきたのは1940年代のアメリカと言われています。
モダンダンスの教師であったチェイス・Mが、精神科の患者へのプログラムとして動きを取り入れ、それが患者への療法として有効であると認められ、広まっていったと言われています。
1966年にはアメリカダンスセラピー協会が設立され、50周年を迎えました。

日本においては、日本ダンスセラピー協会が協会認定の3資格(認定ダンスセラピスト、アソシエイト・ダンスセラピスト、ダンスセラピー・リーダー)を出しています。

ダンスセラピーチーム気生根では、知識も蓄えながら、実践力を重視し、仕事に直結できるようなセラピストを育成するための講座を、開講しています。
ご興味のある方は、トップページのチーム公開講座からお問い合わせください。